不動産投資で利益が出ていれば、所得税・住民税・相続税といった税金を考える必要があります。賢く節税を行うためには、不動産と税金の関係について押さえておくことが大切です。税金の基本的な仕組みと見落としてしまいがちな3つの注意点について解説していきます。

節税するなら押さえておこう!不動産投資と税金の関係

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不動産投資は税金とは切り離せない関係にあります。どのような税金の種類があるのかを把握すると同時に、「必要経費」として税務上認められているものについても理解しておきましょう。節税対策を進めるうえで押さえておくべき、税金と経費のポイントについて紹介します。

不動産投資にまつわる税金の種類

不動産投資では、所得税・住民税・相続税・贈与税といったさまざまな税金が関係してきます。所得税は収入から必要となる経費を差し引いた課税所得にかかる税金であり、不動産投資以外の収入と合計して算出されます。

仮に不動産投資が赤字となってしまった場合には、確定申告を行うことによって、すでに納税した所得税を還付してもらえる可能性もあるので正しく申告を行いましょう。この仕組みは「損益通算」と呼ばれるものであり、発生した利益と損失を相殺できる制度なのです。

住民税は、都道府県や市区町村に納める税金であり、所得によって税額が変動します。そのため、所得税と同じく確定申告を行うことで税金の負担を減らせる可能性があります。

相続税は不動産などの財産を相続した場合にかかる税金のことであり、贈与税は贈与を受けたときにかかる税金です。どちらも現金で受け取る場合と比べて、不動産を相続したり贈与を受けたりしたほうが節税効果を高められるケースもあります。

必要経費として認められている4つの経費

不動産投資では得られた利益そのものに課税されるわけではなく、税務上認められている必要経費を差し引いた所得に対して課税されます。そのため、必要経費を漏れなく計上することで、節税効果を高められるのです。

国税庁が公表している必要経費には、主なものとして固定資産税・損害保険料・減価償却費・修繕費の4つが掲げられています。固定資産税は不動産の所有者が納めなければならない税金であり、市区町村に対して納税します。

損害保険料と修繕費は、不動産を維持管理するうえで必要となる修理やメンテナンスに関する費用であり、不動産収入との関連性が認められることで経費として計上できます。

そして、減価償却費は不動産などの固定資産が時間の経過と共に価値が目減りしていくことを考慮して、法律で定められた範囲(法定耐用年数)で計上できる費用です。不動産を取得した時点で一括計上するものではなく、分割して毎年計上していきます。

不動産投資で節税するときに注意したい3つのポイント


不動産投資は決められたルールに従って節税を行えば、税負担を軽減できる可能性はありますが、過度な節税対策は注意が必要です。ここでは、不動産投資の節税で注意すべき3つのポイントについて解説していきます。

ポイント1.ニーズのない不動産を購入してしまう

不動産投資は節税につながるものの、そのことばかりを意識するあまり、ニーズのない不動産を購入してしまうことは避けましょう。周辺地域の需要をきちんと調べずに物件を購入してしまっては、入居者がつかずに空室状態が続き、コストがかさんでしまうケースもあります。

あくまでも、不動産投資でしっかり利益を出したうえで、節税を考えることが重要です。投資を行おうとする不動産のニーズを事前に把握しておきましょう。

ポイント2.キャッシュフローの悪化に気をつける

不動産投資では税金の支払い以外にも、物件を維持管理するための修繕費や空室の発生による収入源など、多くの資金が必要になります。収入と支出のバランスを考えておかないと、思いがけないところでキャッシュフローの悪化に頭を悩ませることになるのです。

余裕を持った資金繰りで不動産投資を行うためにも、資金繰り表を作成するなどして、資金の出入りをしっかりと管理しておきましょう。

ポイント3.赤字が続くと銀行融資が受けづらい

不動産投資では多額の資金が必要になるため、銀行などの金融機関から融資を受けることもめずらしくありません。融資審査においては収益性がポイントの1つとなるため、収支がマイナスの状態では、融資を受けづらい場合もあります。

合理的な理由があって赤字の状態であれば、それほど問題ではありませんが、過度な節税対策を行った結果赤字が続いてしまうと融資において不利になってしまうため注意が必要です。

節税は将来のプランが大事!生活設計と相続対策


節税を考えるときには、法律で認められている範囲を理解して、過度な節税対策にならないように気をつける必要があります。また、将来のプランも見据えて、相続対策も含めた不動産投資を行うことを意識しましょう。不動産投資に取り組むときの基本姿勢について解説します。

税金に対する正しい認識を持つ

継続的に不動産投資を行っていくためには、税制の仕組みについてオーナー自身も勉強を重ねていくことが大切です。不動産投資においては、不動産会社や管理会社、入居者や不動産投資を行う仲間など多くの人と関わっていきます。

そのため、税金や収益性を高めるポイントについて正しい知識を身につけておくことで、無用なトラブルを避けられます。周りから与えられる情報を鵜呑みにしてしまわずに、きちんと考えていくことが大切です。

将来を見据えた生活設計と相続対策

不動産はいったん購入すると、長期にわたって所有する場合も多いので、今後の生活設計や相続対策なども踏まえたうえで考えておく必要があります。「老後にどれくらいのお金が必要か」「家族が相続したときの税金の支払いは大丈夫か」といった視点を持って、必要となる対策をとっていきましょう。

不動産投資による節税は税金の正しい知識が必要

不動産投資では税金の問題について、避けて通ることはできません。そのため、早い段階から不動産にまつわる税金の正しい知識を身につけておく必要があります。税法で定められた範囲の節税を心がけ、過度な節税対策をとらないようにしましょう。また、不動産の所有は長期にわたるケースも多いので、将来の生活設計や相続対策にも気を配って取り組むことが大切です。